2016年2月12日金曜日

【コラム】はけと武蔵野公園の野鳥(1)

先日、勉強会の講師を務めていただいた鈴木浩克さんは野鳥観察と撮影がライフワーク。プロ並みの腕前は野鳥図鑑にその写真が採用されるほどです。
野川も毎週のように歩かれて、野鳥の観察と記録を続けておられます。単なる被写体として見るのではなく、いつも鳥たちの生態、環境に気を配る鈴木さん。
鈴木さんが道路計画予定地周辺で撮った野鳥の写真をご紹介していきます。




















2015年初冬、遊水池の新しい田んぼ予定地にタシギがやってきました。
タシギ(田鴫)は名前の通り、田んぼ周辺を好む鳥。
長いくちばしを田んぼや畦に差し込んで地中にいる虫を食べます。
都内で珍しいタシギがいるのは、はけ(国分寺崖線)がもたらす水と緑、そして耕作という人の営みが里山環境を作り出しているからです。
(写真と文・鈴木浩克)

2016年2月9日火曜日

小金井市・西岡真一郎市長に面談



24日(木)、1月末に質問書とともに面談の申し込みをしていた西岡市長との初の面談が実現しました。
対応していただいたのは西岡真一郎市長と、広報秘書課の天野文隆課長。
はけ文は共同代表3名を含む6名の参加でした。




















こちらから面談の機会を設けていただいたことへのお礼を述べた後、私たちはけの自然と文化をまもる会(はけ文)の趣旨を説明。質問書に対する回答を求めました。
西岡市長の回答は、「現時点では市として回答できる段階ではない」とのことで、この時点での回答は得られませんでした(※後日、文書による回答を要請しました)。


事前にお送りした質問状。




























私たちは、優先整備路線に選んだ経緯や理由が市民に明らかにされていないこと、そのためにパブリックコメントを書けるだけの情報を得られていない市民が大多数であること、市長判断で都に意志を示せば、計画が見直される可能性が高いこと、小金井市のアイデンティティであるはけを道路と引き換えに壊してしまうのは、あまりにももったいないと思うこと…などを訴えました。約束の30分間はあっという間に過ぎ、こちらが話をまとめようとすると、「時間は大丈夫です。急ぎますか。」と引き延ばしもありと思われているほど熱心に、メモを取りながら話を聞いてくださいました。最後に、これからも面談をしていただけますか、との問いに「もちろんです。」とお答えいただき、面談を終了しました。

優先整備路線は前市長の任期中に決まったことで、その経緯や理由はこれから明らかにされるでしょう。野川とはけをこよなく愛し、「アリバイづくりのような市民参加はもうやめよう」と訴え、当選した西岡市長です。これから市民の声に耳を傾け、市としてどのような対応をしていくのか。私たちはけ文として、引き続き働きかけていく所存です。


資料として、毎日新聞2015.12.5号「名作の現場」記 事のコピーと、ムジナ坂と旧富永邸の記事が掲載され た地域雑誌『き・まま』no.5を差し上げました。


【参考】野川ほたる村発行の「ほたる村だより22号」 (2006年6月1日発行)には当時都議だった西岡氏が、 野川周辺の環境についての思いを寄稿しています。



2月9日追記:質問状への回答を文書で出していただけるようお願いしておりましたが、文書でのご回答はいただけないと本日ご連絡いただきました。口頭でお答えはいただけるとのことですので、今後ご回答いただく機会を設けていただきたいと思います。








2016年2月7日日曜日

パブコメをはけ文にもお寄せください。

はけの自然と文化を守る会では東京都の第四次優先整備計画案に挙げられた3.4.11号線と3.4.1号線の計画の見直しを求めるため、小金井市にも要望を出していこうと思います。他地域の例を見ていると都の作る道路でも地元の市の意向はとても重要だと思うからです。
2月10日締め切りのパブリックコメントは東京都に出すものですが、同じものをコピーして小金井市の西岡市長にも提出し、市民の声をぜひ読んでいただきたいと考えております。
貴方の書いたパブコメのコピーををぜひ私たちにもお送りください。必ず西岡市長に届けます。(一部は市議会へのアピールのためにも添付する予定です。)
ぜひはけ文までお寄せください。
hakebun⭐︎gmail.com (⭐︎を@に変えてメールしてください)
FAX042-315-5727(横須賀)

皆様からの熱いメッセージお待ちしております!


パブコメを書くご参考に〜鈴木浩克さんから

1月31日の勉強会で講師になっていただいた鈴木浩克さんから、追加のお話をいただいたので、ここに載せます。パブコメの参考になればと思います。

【はけのこと】
きのうあらためて小金井3・4・1号線の計画地を見てきました。
計画線には、はけからの湧水が野川へ流れる水路がありました。
はけの地層を道路建設で破壊してしまうと、こういった湧水の供給も止まってしまうのは明白で、雨量の少ない季節には野川が干上がる可能性も高いと思います。
そうなると多くの子どもたちと取り組んでいる稲作にも、動植物の生息環境にも大打撃になると思います。
粘土層と礫層が積み重なったはけの地層は、人間やそのほかの動植物に命の水を供給してきました。
今は台地の上の舗装面積が大きいので、出てくる湧水は少ないですが、雨水浸透枡の設置や水を通す舗装技術などが発展すれば湧水は復活します。
しかし、地層を壊してしまったら、二度と湧水復活は無くなり、もう人間の手でもとに戻すことはできないのです。
何千年、何万年の歳月で自然が作りだした自然地形と、その恩恵が充満している地域を無くしたくないと私は思います。
水路を流れる水の音を聞いていたら、ほんとに情けない、悲しい気持ちになりました。 
【交通事故が逆に増える?】
連雀通りの道路幅が狭くなる区間を車で走ってみました。
歩道が完備されていなくて白線が引かれているだけで、走行する車と歩行者との距離も近く、それでいて車のスピードはわりと早い(30キロくらいで走る車が多い)ので、歩行者が危険を感じる区間だと思いました。
道の全幅が狭いので歩道を作れない、という構造上の問題がある区間です。
この構造上の問題を解決せずに、新たな道路を新設し、通行する車両が分散して台数が減れば、どうなるのか?といえば、その区間を走る車のスピードが上がって、よりいっそう危険になると私は思います。
走行台数が減れば危険が下がる、という単純なものではないのです。
重大事故は車両の走行スピードが早い場所で起こります。
現在の連雀通り(道端が狭い区間)で、実際どれくらい事故が起きているのか?
その事故は重大なものか?を知りたいと思いました。
重大事故が多発しているならばなんらかの対策をすべきですが「新しい道路を作り車を分散させる」というのは安全対策にはならない、むしろ逆に重大事故を生む失策になるのではないか?と、私は心配です。
道端が狭くなる区間の入り口、中ほど、出口に信号機を設置して、車両の走行スピードを強制的に抑制するなどのほうが低予算で効果が高いと私は思います。